VOL.5 アスクル株式会社
使用済みクリアホルダーを回収し商品の材料として使用して製造した
商品シリーズ「Matakul(マタクル)」

■CONCEPT


「Matakul」は、アスクル資源循環プラットフォームから生まれた、アスクルのプライベートブランド商品シリーズ。回収した資源を再生して次の製品へつなげる循環の取組みで、使用済み商品が「また、戻って来る」ことをストレートに表現した名称です。

2022年12月、使用済みクリアホルダーを原料にした4商品を発売しました。クリアホルダーは数回の使用後に捨てられてしまっている状況でしたが、単一素材・ほぼ同一形状であることから、資源循環に適したプラスチック製品であることに着目、資源循環の取り組みを始めました。

ℚ.製品の特長や、製品開発の背景をおしえてください。


Matakulの第一シリーズは、クリアホルダー、ボールペン、ペン立て、小物入れの4商品のラインナップで展開しました。

クリアホルダーは、再生材料に由来して表面に多少の凹凸や黒点がつくことがわかりましたが、これをあえて「再生材料ならではの特徴や風合い」として、お客様にお伝えすることにしました。

ボールペンは、軸に関し100%再生プラスチックを原料とした製品化が実現しました。せっかく資源循環の取り組みから生まれた商品なので、本体のシールもPP製にこだわり、全体でリサイクルしやすい設計にしています。

ペン立て、小物入れは回収した色付きのクリアホルダーを再生した再生樹脂特有のカラーを活かし、トレンドのアースカラーに仕上げました。色付きのクリアホルダーを溶かすと、その割合に関係なく、できあがりの段階では乳白がかった緑色になります。この色味を生かした商品カラーと再びリサイクルが可能な単一素材で作った点がこだわりです。

ℚ.この製品はどのような社会課題の解決に寄与すると考えていますか。SDGsと関連付けている場合は併せておしえてください。


昨今、プラスチックごみの削減や資源の有効活用の動きが広がり、プラスチックのリサイクルに関する関心が高まっていますが、オフィス用品においては回収・リサイクルが進んでおらず、特に全国の事業所から大量に排出される使用済みクリアホルダーは廃棄されているのが現状でした。

「資源循環に取り組みたいけれど、提供先がない」「自分たちが提供した資源から製造された商品を購入したい」という事業者の皆さまの思いを受け止めるとともに、資源循環というスキームを世の中に拡大していく一助になればと考えています。

Q.今後の展開について教えてください。


2023年10月時点でクリアホルダー資源循環にご参加いただいている事業所は累計1,848事業所、回収したクリアホルダーの総量は150トンにのぼっています。

資源循環は「回収」と「再製品化」のバランスを保ちながら規模を拡大していかなければならない課題があり、バージン材を使った商品開発とは異なる難しさもありますが、再生ペレットの安定的な販売を進め、より多くの循環商品を生み出していきたいと考えています。また、クリアホルダー以外の原料の資源循環にもチャレンジをすすめていきます。

グリーン購入ネットワーク(GPN)から

職場でも家庭でも資料の整理に活躍するクリアホルダー。職場の引っ越しやレイアウト変更等の時にどうすれば良いか迷う方も多いのでは。環境に配慮したクリアホルダーもたくさんあり、クリアホルダーのグリーン購入にも、”ストーリー”を大切にしたいところ。自分たちが排出したクリアホルダーがクリアホルダーやボールペン等になって戻ってきたら素敵ですね。「おかえり」と言ってあげたいです。

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