VOL.13 ミヤザワ株式会社
ワンプラネット・ペーパー®
(One Planet Paper ®)

ℚ.商品のコンセプトについて、教えてください。

 アフリカ・ザンビアのオーガニック畑のバナナの木は、一度収穫すると切り取られ廃棄されていました。そのバナナの茎から繊維を取り出し日本へ運び、日本の越前和紙の技術を用いてバナナの茎繊維と環境配慮型パルプと混ぜ合わせてバナナペーパーは出来上がります。

 普通の紙に使用する木の成長は約7年~30年ですが、バナナの木は1年で成長します。バナナの茎を採取するための雇用ができており、その茎を公正に取引(フェアトレード)する事で、現地の人々は質の高い教育を受けることが出来るようになりました。それに加えて、貧困問題・森林伐採の阻止、森に棲む動物の保護と密猟をなくすことにもつながります。

ℚ.商品の特長や、開発の背景を教えてください。

 バナナペーパーは、和紙の温かみのある見た目や、バナナ繊維が見えることで、環境に配慮した製品であることが視覚的に分かりやすい紙です。株式会社ワンプラネット・カフェを経営している環境活動家のペオ・エクベリさんとサステナビリティの経営アドバイザーのエクベリ聡子さんが2006年にサウスルアングア国立公園に行き、動物、自然、人々が素晴らしい反面、貧困で苦しんでいることを目の当たりにし、解決したいと思ったのがはじまりです。

 そこから2011年にバナナペーパーの存在を知り、2012年8月に越前の製紙メーカーさんなどを通し、弊社宮澤に協力依頼がありました。バナナペーパーは環境配慮製品であるだけでなく、、雇用を創出し、貧困を無くし、教育支援、マラリア予防、生物多様性も守る紙作りで、フェアトレードの事業であると聞き、とても驚きました。関係者に本気で取り組む熱意を感じ、みんなが幸せになれるかも知れないバナナペーパーにチャレンジしたいと思ったのが、弊社のバナナペーパー開発のスタートです。

ℚ. バナナペーパーを使用した商品には、どのようなものがありますか。

 バナナペーパーが持つ「貧困解決」「教育支援」「野生動物保護」といった背景は、
単なる環境配慮以上の価値を持ち、
大手企業や学校などの教育機関でも採用が進んでいます。

 例えば、証書やホルダー、ギフト包装、ノベルティなど
幅広い用途で活用されています。

証書ホルダー | エコ商品ねっと 環境情報データベース
セアール(証書ホルダー)| エコ商品ねっと 環境情報データベース バナナペーパー リングノート | エコ商品ねっと 環境情報データベース 

ℚ. この商品はどのような社会課題の解決に寄与すると考えていますか。

 バナナペーパーはSDGs の17目標すべてに取り組みを進めており、世界フェアトレード機関(WFTO)の認証を取得しています。雇用創出をはじめ、教育支援、インフラ整備など、複合的な社会課題の解決に取り組んでいます。安定した収入を得ることは、貧困の削減につながり、村で深刻な問題である森林伐採や密猟を抑制することにもつながっています。

 また、アフリカの巨大森林保護プロジェクトにも参加し、ザンビアのバナナ繊維づくりから日本での紙生産分まで、全ての工程におけるCO2排出量よりも多く(120%)のCO2量を吸収・固定化し、日本ではじめてクライメートポジティブの紙になりました。さらに、WFTO認証は、公正な取引、労働条件、環境配慮といった包括的な取り組みを求めているため、サプライチェーン全体の高い透明性を裏付けられます。

ℚ.今後の展開について教えてください。

 バナナペーパーは,ザンビアの貧困と環境破壊という深刻な社会課題に対して、「人とのつながり」を原動力として立ち上がったプロジェクトです。フェアトレードへの取り組みと厳格な認証プロセスを通じて、現地での雇用創出、生活改善、教育支援、そして環境保護に具体的な成果を上げています。大手企業や教育機関とのパートナーシップは、その社会的価値と信頼性を高めてきました。

 将来的には、生産体制のさらなる強化,社会的インパクトの数値化による可視化、そして日本の伝統技術との融合を通じて,持続可能な紙の未来を創造することを目指します。プラスチックから紙への移行が進む紙器加工業界において、その独自の特性と背景をもつバナナペーパーは、新たな可能性をもたらすと思います。また現在、金沢大学との共同研究によりバナナ繊維を活用したバイオプラの実証実験も進められています。バナナペーパーは、単なる紙ではなく、環境問題や社会課題の解決に貢献する包括的なソリューションであり、これからの企業活動における「選ぶ理由」となり得ると信じています。

グリーン購入ネットワーク(GPN)から

仕事で日常的に渡す名刺にも、卒業式など特別な日にもらう証書ホルダーにも使用できる
フェアトレード商品です。

自分の手元にあるバナナぺーパー商品が、誰かの雇用創出や生活改善、教育支援に
つながると思うと、「グリーン購入」が何倍も価値のある消費行動として感じられますね。

今後は大学との共同研究などで、さらに飛躍が見込めるというお話もいただきましたので、
これからもバナナ繊維が活躍することを期待しています。

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