みんなのカーボンオフセットは、企業におけるカーボン・オフセットを手軽に始められるWeb型のSaaS(Software as a Service;ソフトウェアをインターネット経由でサービスとして利用する仕組み)です。カーボン・オフセットとは、日常生活や事業活動で排出されるCO2などの温室効果ガス(GHG)を、他の場所での排出削減・吸収量で埋め合わせる仕組みです。
通常、この取り組みは複雑な手続きを要し、特に中小企業にとっては導入のハードルが高いものでした。この課題を解決するため、本サービスでは、煩雑だったプロセスをWeb上で簡便に実施できるよう設計しました。信頼性の高いJ-クレジットを、いつでも、そして安心して購入できるプラットフォームを提供することで、脱炭素社会の実現に貢献します。私たちは、カーボン・オフセットの仕組みを多くの人に知ってもらい、誰もが「簡単に」「正しく」オフセットに参加できる社会を目指しています。
参考:J-クレジット制度及びカーボン・オフセットについて(環境省)https://www.env.go.jp/earth/ondanka/mechanism/carbon_offset.html
みんなのカーボンオフセットには以下の4つの特長があります。
①カーボン・オフセットに必要な手続きを手軽にワンストップで提供: Webサイトから希望のクレジットを選択してオフセットすることができます。通常2~4週間かかる開始手続きが数日で完了し、オフセット証書の取得までWeb上で行えます。サービス運営は、プライム上場250社以上と取引のある株式会社ウェイストボックス(以下 ウェイストボックス)と共同で行っており、安心の品質とサポート体制によりサービスを提供します。
②小口(キログラム単位)でのオフセットが可能:クレジットは通常トン単位で取引されますが、本サービスはキログラム単位でのオフセットを可能にしました。これにより、商品・サービスやイベント、寄付型など、必要な分だけオフセットをすることができます。
③「販売店機能」を実装: 企業が販売店となり取引先企業へオフセットサービスを展開できます。販売店の企業はユーザーのオフセット状況を把握できるため、サプライチェーン全体での脱炭素の取り組み推進にも寄与致します。
④多様なクレジットを掲載:各地の森林、再エネ、省エネ由来のJ-クレジットを掲載しています。例えば、東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市のJ-クレジット(森林が吸収したCO2によるクレジット創出)など、地域貢献につながるプロジェクトを選択することも可能です。
カーボン・オフセットの仕組みを一般に普及させるためには、正しく、簡便に利用できるオフセットサービスを提供することが必要です。そこで、私たちは専門的なノウハウを持つウェイストボックスとパートナー連携し、ユーザーが安心して利用できるプラットフォームを開発しました。
ウェイストボックスが調達した信頼性の高いクレジットを、安心して手軽に購入できる仕組みで提供するため、クレジットの登録からデータ連携、証明書の発行に至るまで、複雑なプロセスをシンプルに統合しました。今後も共に知恵を出し合い質の高いサービス運営・提供を行っていきます。2050年にネットゼロを達成することが国際的に求められており、国内においても企業に対して脱炭素の取り組み要請が強まっています。その取り組みは情報開示義務やGX-ETS対象となる大企業だけでなく、サプライチェーン上の中小企業にも影響を及ぼします。さらに、それに伴い、2030年に向けてカーボンクレジット市場の拡大も予想されます。しかし、カーボンクレジットの活用にはルールなど専門知識が必要で、取引にはハードルがあります。当サービスは、少量からでも簡単にオフセットができ、ここから脱炭素化に取り組んで頂くこともできます。オフセットを通じて、様々な企業が事例を積み重ねることで、カーボン・オフセットの文化を広め、社会全体でのオフセットの理解を深めていきます。
TOPPANグループは、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」と「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーを目指しています。
今回ご紹介した、みんなのカーボンオフセットを通じて、脱炭素化に取り組む仲間づくりを推進し、企業や団体が互いに共創できる場を提供、ネットワーク構築による価値の最大化をお手伝いします。
そして今後は、TOPPANグループならではの知見やネットワークを活かし、多層化、法令対応なども含む、複雑な脱炭素社会の取り組みをトータルで支援するプラットフォーマーとしてのサービス提供を目指し、社会課題の解決に貢献して参ります。
GHG削減とそこから生み出されるクレジット(環境価値)は目に見えないため、理解しにくかったり、取り組みにくかったりする印象がある中、手続きの簡素化や少量から購入できるという特徴で、カーボン・オフセットへのハードルをグッと下げたサービスです。専門的な知識が多くなくても、手軽に始められることで、カーボン・オフセットすることが特別なことではなくなれば、「みんなで」脱炭素社会の実現に近づけるのではないでしょうか。
なお、カーボン・オフセットに取り組むには、GHG排出量を知り、GHG排出量を減らして、減らしきれないGHG排出量をオフセットする、という段階を踏むことが大切です。ともすれば、GHG削減努力をせずにカーボン・オフセットをすることも考えられますが、社会全体での脱炭素化を促進するためには、削減努力を行い、減らしきれないGHG排出量をオフセットすることが必要となります。
カーボン・オフセットの考え方は、「GPNグリーン購入ガイドライン」でもご覧いただけます。
参考:「印刷・情報用紙」購入ガイドライン(12ページ)https://www.gpn.jp/assets/pdf/gpn_gl1.pdf
TOPPANエッジ株式会社ビジネスイノベーションセンターSXビジネス開発部URL:https://solution.toppan.co.jp/toppan-edge/inquiry/mincabo.html
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